稲村ヶ崎の海と水平線を望む平屋『凪の家』の大開口
House|鎌倉市稲村ヶ崎|2025

凪の家

朝は海から昇る光で目を覚まし、
夕は水平線に落ちる陽を眺めて一日を閉じる。
そんな暮らしのための、ひと続きの平屋。

所在地神奈川県鎌倉市稲村ヶ崎
家族構成ご夫婦+お子様一人
構造/規模木造平屋建て
延床面積96.5㎡(29.2坪)
敷地面積198.4㎡(60.0坪)
設計期間約7ヶ月
工期約8ヶ月
竣工2025年4月
Owner's Request

施主の要望

長く東京で共働きをされてきたご夫婦が、お子様の入学を機に奥様の地元・鎌倉へ。「歳を重ねても階段で苦労したくない」「とにかく海が見たい」という二つの希望が出発点でした。

一方で、稲村ヶ崎の高台は風が強く、潮を含んだ空気が金物を早く傷めます。眺望と耐久性、この相反する条件をどう両立させるかが設計の核心でした。さらに「掃除に追われる家は嫌」というご要望から、面積を欲張らず、手入れの行き届く広さに抑えることも約束しました。

眺望はリビングに集約しました。家全体を海に向けると風当たりが強すぎるため、開口は南西の一面に絞り、軒を深く出して直射と潮風を和らげています。外部に面する金物はすべて溶融亜鉛めっきと黒皮鉄で統一し、塩害に強い仕様としました。

平屋ゆえに天井を高く取れる利点を生かし、リビングは勾配天井に。梁を現しにして、海から入る光が木目に陰影をつくります。掃除のしやすさへの配慮として、床はワックス不要のオイル仕上げ、水回りは段差をなくしたフラット設計としました。

「掃除が要らないわけじゃない。でも、掃除したくなる家になった」。引渡しの日、奥様がそうおっしゃったのが何よりの評価でした。

Design Solution

設計の工夫

眺望・耐久・手入れのしやすさ。三つの軸を、一つの平屋にどう束ねたか。

「予算は正直ぎりぎりでした。でも削るところと残すところを、一緒に線引きしてくれた。住み始めて二年、後悔したところが一つもないんです。」

— 高梨 様ご夫妻

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